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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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宗教と先延ばし

 宗教的な発想に立てば,もしある日突然,私たちの生命が停止すれば,それまで善行と瞑想と改悛を先延ばししてきた人の魂は永遠に地獄に堕ちかねない。あらゆる宗教が聖なる戦いで敵とすべきなのは,邪悪な力ではなく,ごく自然な人間の性質だ。実際,どの宗教も信者の先延ばし癖と戦ってきた。宗教が信者に約束するご褒美はほとんどの場合,遠い将来にならないと得られないからだ。死後の救済は,目先の快楽をもたらす罪深い行為と比べて,魅力の面でどうしても大きく見劣りがする。どの神を信じるかをめぐり世界には深い亀裂があるが,先延ばしという問題を抱えている点では,すべての宗教が多くの共通点をもっている。

ピアーズ・スティール 池村千秋(訳) (2012). 人はなぜ先延ばしをしてしまうのか 阪急コミュニケーションズ pp.136
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