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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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問題解決と別の問題

こう見てくると,暴力に関していえば,初期のリヴァイアサンは1つの問題を解決できたものの,別の問題をつくり出してしまった。人びとにとって,殺人や戦争の犠牲者になる確率は小さくなった反面,今度は暴君や聖職者や泥棒政治家たちに抑えつけられ,言いなりにさせられたのである。これにより,「平和化」という言葉には不吉な意味が付与される。平和がもたらされるだけでなく,強圧的な政府による絶対的支配が押しつけられることになるからだ。この2番目の問題を解決するまでには,さらに数千年の歳月を要することになる。しかも世界の大部分は,今日もなおこの問題を解決できずにいるのである。

スティーブン・ピンカー 幾島幸子・塩原通緒(訳) (2015). 暴力の人類史 上巻 青土社 pp.125
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