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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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合法的な武力

南部の暴力の歴史がこれほど長いのはなぜなのか?最も包括的な答えは,アメリカ南部では政府の文明化機能がヨーロッパはいうまでもなく,アメリカ北東部のように深く浸透しなかったということだ。歴史学者のピーター・スピーレンバーグは,アメリカへの「民主主義の到来は早すぎた」と挑発的にも述べている。ヨーロッパでは,まず国家が人民に武器を捨てさせて暴力を独占し,その後人民が国家の装置を引き継いだが,アメリカでは人民が,国家に武器を捨てさせられる前に政府を引き継いだ。人民は武器を保持し携帯する権利をもつという,有名な合衆国憲法修正第二条の条文は,まさにこのことを示している。言いかえればアメリカ人,とりわけ南部と西部のアメリカ人は,合法的な武力行使を政府に独占させる社会契約にきちんと署名したことは一度もないのだ。アメリカの歴史の大半を通じて,合法的な武力は民警団や自警団,リンチを行う群衆,私設警察,探偵社,私立探偵によって行使され,そして何より個人の特権として守られてきたのである。

スティーブン・ピンカー 幾島幸子・塩原通緒(訳) (2015). 暴力の人類史 上巻 青土社 pp.192
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