忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

中絶禁止の影響

 1966年のルーマニアにもう一度戻ってみよう。何の前触れもなく突然に,ニコラエ・チャウシェスクは中絶を禁止すると宣言した。中絶禁止以降に生まれた子どもたちはそれ以前に生まれた子どもたちより犯罪者になる可能性がずっと高かった。なぜだろう?他の東欧諸国やスカンジナビア諸国の,1930年代から1960年代のデータを調べても同じような傾向が現れる。ほとんどの場合,中絶は全面的に禁止されてはいなかったが,中絶を受けるためには裁判所から許可を取らなければならなかった。中絶を却下された女性は子供を愛せなかったりいい家庭環境を作れなかったりする場合が多かったのを研究者たちが発見した。所得や年齢,教育,母親の健康といったデータを調整してもなお,そういう子供は犯罪者になる可能性がとても高いことがわかったのだ。

スティーヴン・D・レヴィット,スティーヴン・J・ダブナー 望月衛(訳) (2007). ヤバい経済学[増補改訂版] 東洋経済新報社 pp.161-162
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]