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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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アメリカでも同じ

 私としては,オーストラリア・ニューギニアの大型動物の場合と同じように,アメリカ大陸における大型動物の絶滅を気候の変化で説明しようとする仮説を受け容れることはできない。アメリカ大陸の大型動物は,22もの氷河期を生き延びたあげく,23番目の氷河期の終わりに,危害がないとされる人類の前で,そろいもそろってほとんど全種同時に突然に死に絶えている。当時衰退しつつあった生息地だけでなく,かなりの繁栄を見ていた地域でも死に絶えているのだ。したがって私は,クローヴィスの狩猟民たちによって絶滅させられたものと思う。学説論争はいまだ決着がついていないが,最終的にどちらの学説が正しいと証明されるにせよ,これらの大型動物の絶滅は,それらを家畜として飼いならす機会をアメリカ先住民から奪うことになった。

ジャレド・ダイアモンド 倉骨彰(訳) (2000). 銃・病原菌・鉄 上巻 草思社 pp.66-67
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