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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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住宅補助プログラム=服役

 貧困から逃避するために刑務所を利用するのは,目新しいことではない。現在,アメリカには服役中の囚人が200万人以上いて,その大半が下級階級に属する人びとである。じっさい,刑務所に送られる者は増加しているが,社会保障制度は縮小されている。アメリカ政府の提供する囚人用ベッドは200万台だが,貧困者向けの公営住宅は130万戸しかないうえに,急速に減少しつつある。バウアーズは兵役免除者向けの住宅補助プログラムに応募することもできたが,一部の都市では待機期間がきわめて長く,禁固3年の方が短いくらいなのだ。
 つまり,いまという時代に,アメリカでもっとも大規模な住宅補助プログラムは服役制度だという事態になりかけている。

バーバラ・エーレンライク 中島由華(訳) (2009). スーパーリッチとスーパープアの国,アメリカ:格差社会アメリカのとんでもない現実 河出書房新社 pp.58
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