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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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仲良くできなくてごめんなさい

 自分がいじめグループの標的になるや,今まで仲の良かった「友だち」が見て見ぬふりをしたとか,手のひらを返したようになったとか,攻撃の先鋒に転じたといったことは,よくあることだ。学校共同体では見て見ぬふりが普通で,助けるほうが珍しい。また多かれ少なかれ他人がそういう目にあっているのを目撃することになる。「かかわりあい」が強制され,いじめグループと縁を切ることができない学校では,被害者を助けようとすると後でどんな「かかわりあい」が待っているかわからない。
 こういう残酷で薄情な共生の現場で,いじめ被害者はよく,「仲良くできなくてごめんなさい」と泣く。そして,裏切り迫害する「友だち」に「仲良くしてもらおう」と必死になる。学校の弱者は「みんなとうまくやっていけるように自分の性格を変えなければ」と思う。

内藤朝雄 (2009). いじめの構造:なぜ人が怪物になるのか 講談社 pp.176
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