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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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自由な社会が都合が悪い人々

 その意味で自由な社会は,次のようなタイプの人には都合が悪い社会だ。たとえば,自分を中心とした勢力の場に他人を巻き込んだりコントロールしたりして,強大なパワーを感じたい人がいるとしよう。こういう権勢欲の人たちは,自分が苦労して牛耳った集団のノリのなかで浮き上がったまま堂々としている個人をみると攻撃せずにはいられない。
 あるいは,人間はかくあるべきだという共通善に関する思い込みを持っていて,その信念に反する人々が存在するのを眼にすること自体が耐えがたいという人がいる。こういう人は,若い人が茶髪で学校や街を歩いていたり,電車のなかでキスしていたり,働かずに好きなことをしていたりするのを見かけるだけで,被害感と憎悪でいっぱいになる。こういう人たちには不快な思いをしてもらうことになる。

内藤朝雄 (2009). いじめの構造:なぜ人が怪物になるのか 講談社 pp.211-212
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