しかし,そもそもなにがおかしいかというと,議員という仕事をフルタイムジョブと考えて,常勤で働く普通の勤め人並かそれ以上の高級を与えていることがおかしい。くどいようだが,議員は「パブリック・サーバント」だ。議員で儲けようなんて考える者はそもそも議員ではない。朝から晩まで働いてそれで食べていこう,一家を養っていこうという者は,公務員試験を受けて役人になるべきだろう。
こういう話になると「議員というのは選挙でお金がかかって,大変なんですよ」といかにもお金に困っているようなことを言う者がいる。不思議なことに,議員はみんなそう言う。
読者の皆さん,もしそんなことを言う議員がいたら,「へえ,そんなに大変だったらお辞めになったらいいのに。無理しないでいいですからお休みになってください」と言ってみてほしい。まあ,そういう議員に限って,石にかじりついてでも絶対辞めないだろうが。
河村たかし (2008). この国は議員にいくら使うのか:高給優遇,特権多数にして「非常勤」の不思議 角川SSコミュニケーションズ pp.30
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