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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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オランダの煙草

 1636年のオランダではパイプ煙草が大流行しており,ほとんど国民的な嗜好とまでいえるほどであった。当時,細長い陶製パイプで吸われていた煙草は,大部分がアメリカ大陸から輸入されてたが,オランダ国内でも生産されはじめていた。当時の医者が,煙草は疫病予防や歯痛,寄生虫病治療に非常に良く効く薬であるとさかんに宣伝したこともあって,喫煙者はほとんど休みなくパイプを吹かしていた。一方で煙草は精力を吸い取るので,喫煙男性は子種がなくなるとされていたにんもかかわらず,煙草を敬遠する者はほとんどいなかった。そのようなわけで,「金の葡萄亭」の店内は,ちょうど20世紀の禁煙オフィスの一角に設けられた喫煙室のように,むかつくようなヤニの匂いに満ちていたにちがいない。

マイク・ダッシュ 明石三世(訳) (2000). チューリップ・バブル:人間を狂わせた花の物語 文藝春秋 pp.192
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