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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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個人と集団

 一般的な集団において,ある遺伝子がある形質と統計的に関係があるからといって,その遺伝子がその形質を特定の個人に引き起こすということには必ずしもならない。データには大量のランダム変動やノイズも含まれているので,相関関係があるかどうかがまったくわからないことも多い。したがって,形質が30パーセント遺伝するとか,ある遺伝子が人に病気を発症させる確率は20パーセントであるなどと述べるのは,あまり意味がない。この問題を回避するために,遺伝学の研究は遺伝的な等質性が高い部分母集団,たとえばアイスランド人やアシュケナージ系ユダヤ人などに焦点を合わせることが多いが,得られた研究結果はその集団にとってのみ役立つということになる。

デイヴィッド・オレル 大田直子・鍛原多恵子・熊谷玲美・松井信彦(訳) (2010). 明日をどこまで計算できるか?「予測する科学」の歴史と可能性 早川書房 pp.218
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