あるときラウールをわたしは,田舎に教会の牧場用の土地を購入しようと思い立ち,不動産仲介業者を呼んで,売りにでていたある地所をいっしょに見にいった。わたしたちが案内されたのは,おおいに有望そうな場所だった。不動産仲介業者は「わたしはミニー・バレットさんの遺産管財人からここの販売を委託されているのです」といった。
わたしは全身がぞくっとした。偶然にもミニー・バレットは生前わたしたちの教会のメンバーで,彼女の家族は依然としてメンバーだった。しかし,わたしたちは彼女が広大な地所を所有していたことは知らなかった。
彼女の家族が出ていたつぎの交霊会で,ミニーの霊が呼びかけ,遺産相続人たちに40エーカーの土地を教会に寄付しなさいと告げた。そして,わたしたちはそれを手に入れたのである!
わたしたちは,まず最初にミニーの霊があの不動産仲介業者に連絡を取るようわたしたちに強く勧めたことにした。その業者はたしかにわたしたちが最初に彼に電話していたことを認めた。偶然と策略をミックスしたこの作戦のおかげで,地所がわたしたちのものになっただけでなく,仲介業者に払う10パーセントの手数料も家族が負担しなければならなくなったのである!
M.ラマー・キーン 皆神龍太郎(監修) 村上和久(訳) (2001). サイキック・マフィア 太田出版 pp.88
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