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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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狩りという娯楽

 大型捕食動物を根絶しようとする強い動機が,少なくとももうひとつあった。猛獣を殺すのは,最高に楽しい娯楽だったのだ。都市化が進み,平凡な仕事が多くなると,人々は刺激のない生活に退屈するようになった。そのような欲求は,動物の虐殺を生で見れば解消できたはずだ。ローマ人は巨大な円形競技場を建設し,はるばるメソポタミアやアフリカから何千頭ものゾウやカバやライオンを連れてきて,大がかりな見世物として殺すようになった。ローマのコロッセウムでは,1日にクマ100頭,ヒョウ400頭,ライオン500頭が虐殺されることもあった。ライオン500頭というのが,現在アジアに生息するライオンを一掃する以上の数であることを思うと,その数の多さが実感できる。

ウィリアム・ソウルゼンバーグ 野中香方子(訳) (2010). 捕食者なき世界 文藝春秋 pp.76-78
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