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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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最初に叶うことばかり

 作家になる,というイメージは,「自著が書店に並ぶ」「他人が自分の作品を読んでくれる」「印税がもらえる」「ファンレターが届く」など,いろいろあるだろう。これらは,最初の1冊が出るとすぐに実現することばかりである。案外,作家志望の人というのは,「書きたいものが沢山あってしかたがない」というよりは,前記のような憧れの未来像を抱いている場合が多い。「とにかく書きたい衝動が抑えられない」というような人間ならば,本が出ようが,ファンレターが来ようが,無関係なはずだ。どんどん次の作品を書き続けるだろう。書いていれば,しばらくは必ず本になる。書いていれば,スランプに襲われることもない。一方,「作品を書きたい」よりも「作家になりたい」という思いが強い人は,作家になったあと,創作の原動力が弱まることは確実である。

森博嗣 (2010). 小説家という職業 集英社 pp.65-66
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