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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ロールシャッハ検査の妥当性

 ロールシャッハはパーソナリティと心理機能の検査とみなされているので,同じものを測定する他の測度との間に有意な相関がみられるべきである。しかし興味深いことに,このことは当てはまらない。メタ分析データでは,他の投映法の測度との間に実質的に何の関係もない(重みづけ平均rは.03; Hiller et al., 1999)。ありとあらゆる心理機能の自己記述式の測定を考慮するならば,いくらかよい結果が出るであろう(重みづけ平均rは.28)。同じ構成概念を査定すると称されるロールシャッハスコアと自己記述式指標の間に弱い相関しかないことを指摘する何百という研究がある。ロールシャッハ支持者のなかには,そのような関係性を期待すべきだということを否定するものがいる(たとえばGanellen, 1996; Viglione, 1996, 1999)。

S.O.リリエンフェルド,S.J.リン,J.M.ロー 厳島行雄・横田正夫・齋藤雅英(訳) (2007). 臨床心理学における科学と疑似科学 北大路書房 pp.41
(Lilienfeld, S. O., Lynn, S. J., & Lohr, J. M. (Eds.) (2003). Science and Pseudoscience in Clinical Psychology. New York: The Guilford Press.)
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