一般的にロボットアニメや特撮ヒーローは,オタク文化の産物と思われている。そうしたコンテンツが次々にパチンコ化されているのだから,一見するとパチンコ産業にオタク人口が増えたかのように錯覚してしまう。ところが,実際には全然関係なかったのだ。原作を知らないパチンコユーザーのためのタイアップであり,原作ファンは蚊帳の外に置かれていた。オタク層に向けたタイアップではないのだ。某大手パチンコメーカーの開発者は次のように言っていた。
「パチンコのタイアップって,歌かロボットか時代劇が手堅いと言われているんですよ。いかにリーチや予告の演出が作り易いかってところで決まるんですよ。ロボットアニメと武将ならバトルで戦って勝つ→大当たりってことで,分かりやすい。歌手なら,リーチで歌を流せばいいので分かりやすいんです。リーチや予告の演出で,いかにお客さんを飽きさせないように興味を引き付けるようにするのかっていうんで,オリジナルキャラを開発するよりも,すでに完成されているキャラクターを使った方が,簡単に作れるっていうメーカー側の理屈だと思いますよ」
安藤健二 (2011). パチンコがアニメだらけになった理由 洋泉社 pp.124
PR