マクドナルドのサンバーナディーノの店は賑わっていた。将来ファストフード店を開きたいと考えている人がやってきては,感心して帰っていった。そんな中にマシュー・バーンズとキース・G・クレイマーがいた。1952年にマクドナルドを訪れた2人は,翌年フロリダ州のジャクソンヴィルでインスタ—バーガーキングをオープン。後のバーガーキングだ。カリフォルニア州アナハイムのレストラン経営者カール・カーチャーもマクドナルドを見て,ファストフードチェーンの立ち上げを決めた。店はカールズ・ジュニアと名づけられた。サンバーナディーノのグレン・ベルはマクドナルドのやり方を研究し,ハンバーガーではなくメキシコ料理で似たような商売ができないかと考えた。そうしてタコ・ベルが生まれた。コンリンズ・フーズ・インターナショナル(現ワールドワイド・レストラン・コンセプツ)の会長だったジェイムズ・コリンズは店を見学してメモを取り,そのやり方にならってケンタッキーフライドチキンのフランチャイズ店を開いた。マクドナルドのクローンのような店がたくさん生まれ,1954年には多数のファストフード店がマクドナルド兄弟の考えだしたビジネスモデルを取り入れていた。
アンドルー・F・スミス (2011). ハンバーガーの歴史:世界中でなぜここまで愛されたのか? ブルース・インターアクションズ pp.52-53
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