クロックはマクドナルド兄弟とよく意見が対立した。兄弟は自分たちが考えだした建物のデザインや店の方式を変えないよう求めたが,クロックは別の考えを持っていた。結局,クロックが270万ドルでマクドナルドを買い取って,この問題は解決した。ただし条件つきで,兄弟はサンバーナディーノの店を引き続き経営することを認められ,既存のフランチャイズ店もある程度,保護されることになった。
レイ・クロックとマクドナルド兄弟の間に特別な思いなどまったくない。クロックは兄弟の店の向かいに新しい店を構え,2人を廃業に追い込もうとした。そして兄弟の店が家事で焼けると,デスプレーンズの自分の店がマクドナルドの本当の1号店だと宣言。後にこれを博物館に変えた。だが,現存する最古の店はここではない。1953年に兄弟がフランチャイズ契約を結んだ最初の店のひとつがカリフォルニア州ダウニーに残っているのだ。今は少し現代風に変わっている。ここには小さな博物館があり,マクドナルドチェーンの初期の様子を伝えている。
アンドルー・F・スミス (2011). ハンバーガーの歴史:世界中でなぜここまで愛されたのか? ブルース・インターアクションズ pp.55-56
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