じゃがいもはアメリカで最も消費量の多い野菜で,その多くは油で揚げて食べられる。子どもが消費する野菜のほぼ4分の1がポテトチップスやフライドポテトで占められ,ティーンエイジャーになるとこれが3分の1まで増える。栄養学者は,ファストフード店のポテトにはたいへんな量のコレステロール(牛脂で揚げた場合)や総脂肪,飽和脂肪酸,トランス脂肪酸,塩分が含まれていると指摘。ポテトをたくさん食べる子どもやティーンエイジャーに大きな悪影響を及ぼしているのは,いうまでもない。
ファストフード店で販売されるポテトの1人前の量は,過去50年の間に徐々に増えている。マクドナルドでははじめは2オンス(57グラム)の「Lサイズ」のみ扱っていた。現在は「Sサイズ」が2オンスで,「Lサイズ」は何年も前から6オンス(170グラム)になっている。そして,8オンス(227グラム)の「スーパーサイズ」まで発売された。だが,モーガン・スーパーロックがドキュメンタリー映画『スーパーサイズ・ミー』を製作し,続いて『食べるな危険!!』(角川書店)を出版するに至って,この販売は打ち切られた。他のファストフード店の中には今も8オンスのポテトを扱っているところがある[マクドナルド社のホームページ(英語版)では,現在,Sサイズは71グラム,Lサイズは154グラム。日本マクドナルドのホームページではSが74グラム,Lが170グラム]。
アンドルー・F・スミス (2011). ハンバーガーの歴史:世界中でなぜここまで愛されたのか? ブルース・インターアクションズ pp.96-97
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