この問題を研究するために,ウッツィは「最高の」科学研究の指標として引用数を用いた。科学の世界では,引用は称賛,あるいは少なくとも注目の表れだからだ。ウッツィは,1945年から2005年までに世界各国で発表された科学論文2100万本と,ある15年間に出願された特許190万件のデータを収集した。そして,個人で書かれたものとチームで書かれたものを比較した。引用数を質の目安にしたところ,総じて個人の業績よりもチームの業績のほうが優れていて,科学的にも重要だと判断できた。
ニコラス・A・クリスタキス,ジェイムズ・H・ファウラー 鬼澤忍(訳) (2010). つながり:社会的ネットワークの驚くべき力 講談社 pp.211-212
(Christakis, N. A. & Fowler, J. H. (2009). Connected: The Surprising Power of Our Social Networks and How They Shape Our Lives. New York: Little, Brown and Company.)
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