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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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子どもは純真?

 しかし一般には,子供は純真だという先入観がはびこっている。子供が純真そうな顔つきをしているのはたしかだが,実は未発達のために,そのような顔つきしかできないだけではないかと思う。その証拠に,身体を自由に操れる大人になると,純真そうな顔つきをするものは皆無となり,邪心が露骨に顔に現れるようになる。
 そもそも,大人になるとあれだけ悪いことをするような人間が子供のころだけ汚れのない人間だったはずがない。子供の頃は純真だったのに大人になって突然悪くなった,と考える方が不自然である。
 子供は実際には嘘もつけば,親の目を盗んで悪いこともする。そうでない子供もいるかもしれないが,それは,悪いことを思いつくだけの知恵がないか,実行するだけの体力や知力がないか,機会がないか,のいずれであるにすぎない。

土屋賢二 (2001). 哲学者かく笑えり 講談社 pp.111-112.
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