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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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目を閉じた芝居

 座頭市の芝居をする時,勝は当然のことながら目を閉じている。そのため,自分の立ち位置やカメラポジションを確認するのが困難だった。時に,「歩いてきて立ち止まり芝居をする」のが難しい。どこで立ち止まればいいのか。その位置を間違えると画面が台無しになる。そこで中岡は,市が芝居をする場所にライトを集中させることで,勝がその光の温度を感じてキチッと止まることができるようにした。また,カメラを移動させながら撮影する場合には勝がどこでも芝居できるように,カメラがどこを向いてもよいようなライティングを心がけてきたという。そして,勝も,光の温度の違いを肌で感じとって舞台空間やカメラ位置を完璧に把握,寸分の狂いのない芝居をやってのけた。

春日太一 (2010). 天才 勝新太郎 文藝春秋 pp.77
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