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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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学士試問規則

 こうして明治15年には,東京大学に新たに「学士試問規則」が定められ,「学部卒業者中志願の者に限り,其の学力を考試して学士の学位を授与する」ことになった(『東京帝国大学五十年史』上冊,496ページ)。
 ただしこの「規則」は一度も実施されぬまま東京大学は帝国大学になり,明治20年公布の「学位令」によって,学位の種類は博士と大博士の2つと定められた。このうち大博士は,実際には授与されたことがなかったから,以後,第二次大戦後の学制改革により修士学位の制度が設けられるまで,学位といえば博士号をさすことになった。学士は学位ではなくなり,大学卒業者に与えられる称号に過ぎないという時代が,ごく最近まで,1世紀余り続いたのである。学士が,正規の学位として認められるようになったのは,1991年になってのことである。

天野郁夫 (2009). 大学の誕生(上) 中央公論新社 pp.193

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