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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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重要な作法

 就職活動においては,企業の就職担当者も採用される側の学生も,「ウチでは,大学のランクや学閥で出世が大きく左右されます」とか,「私は,自分の学歴を有利に使える企業を探しているのです」といった本音のやり取りをすることは絶対にありません。採用側は「弊社は学歴で人材を分け隔てしていません」,希望者側は「学歴からは知ることのできない個性や人間力が大事な時代ですよね」などと無難なことをいっておいて,別の機会に「リクルーター」と呼ばれる同じ大学出身の若手社員が,非公式に応募者と本音や実態をぶつけ合う,というのが昨今の常套手段になっています。企業社会でも,学歴主義を公の場で語らないことは,品格ある学歴エリートであるための重要な「作法」とされているのです。

吉川 徹 (2009). 学歴分断社会 筑摩書房 pp.37

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