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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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中途半端なマイナス思考

 ウケるトークができない人にありがちな思考の流れとしては,まず最初に「面白い人だと思われたい」という期待から入り,次に「でもウケなかったらどうしよう」という不安が襲ってきます。そしてそのまま,「もしスベったら取り返しがつかない」と思い込み,「ウケを取るのはやめて普通の話をしよう」と最終判断をしてしまいます。これがもし,ほかの人たちがウケを取ってきて,いざ自分の番という状況になった場合には,「僕も笑わせなきゃマズい」と頭が真っ白になってしまい,思うように話すことができなくなります。
 この場合,どうすれば「余計な気持ち」を除くことができるのでしょうか?
 それは,「中途半端なマイナス暗示をしない」ことです。マイナス暗示をやめろということではありません。中途半端がダメだ!ということなんです。
 なぜなら,緊張しやすい人は,プラスの暗示をしても,結局マイナスの方が勝ってしまうからです。つまり,「緊張はだれでもするんだ」とプラスにとらえても,次の瞬間に「でも隣りは緊張してるように見えなかった」とか,「こんなに緊張してるのは俺だけかも」とか,勝手にマイナスに考えてしまいがちです。
 そこで,中途半端ではなく,究極のマイナス暗示をしてやります。それは何かというと,「だれも僕の話には期待していない」と思うことです。ウケようがスベろうが,自分の話には誰も期待していない——このように一番下からのスタートにして,これ以上恥をかくことはないと思うのです。

田中イデア (2009). ウケる!トーク術:昨日起こった出来事を面白く話す方法 リットーミュージック pp.75-76
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