私は数人のスーパーハッカーを知っているので,彼らが共通に持っているものは何かを考えてみた。彼らを特徴づけている資質は,おそらく,プログラミングを本当に愛しているということだ。普通のプログラマは生活のためにコードを書く。素晴らしいハッカーにとっては,コード書きは楽しみにのためにするもので,それに金を払ってくれるという人がいれば大いに喜ぶのだ。
偉大なプログラマは金に関心がない,と言われることもある。これは必ずしも正確ではない。彼らが本当に関心があるのは確かに面白い仕事をするということだ。そして,十分に金を儲ければ,やりたい仕事がやれる。この理由から,ハッカーは大きな財をなすことに惹かれるんだ。でも,どうせ毎日出勤しなければならないのだとしたら,どれだけ給与をもらえるかよりは,そこで何をするかのほうがハッカーにとっては大事なことだ。
Paul Graham 川合史朗(訳) (2005). ハッカーと画家:コンピュータ時代の創造者たち オーム社 pp.227
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