精神科の病棟やクリニックを訪れる者に七つの大罪の大半が認められると,「自己愛性パーソナリティ障害」と診断されるかもしれない。これは比較的まれな障害だ。米国精神医学会によれば,思い自己愛症状の基準を完全に満たす者は100人にひとりだ。
だが,それよりはるかに多くの人がこれらの症状を示し,激しい苦痛を,本人にでなければまちがいなく,彼らが親しく接触する人たちにもたらしている。彼らの多くは精神衛生の専門家の目には留まらない。恥の意識に耐えられないため,自分の事故愛を認められず,他者を責める傾向にあるからだ。専門家の助けを求めるときも,抑うつや不安感,対人関係の悩み,職場のストレスで治療を受ける場合が多く,根本にある自己愛性パーソナリティ障害が治療対象となることはない。
サンディ・ホチキス 江口泰子(訳) (2009). 結局,自分のことしか考えない人たち:自己愛人間とどうつきあえばいいのか 草思社 pp.57
(Hotchkiss, S. (2002). Why is it always about you? New York: Free Press.)
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