子どもたちは生まれつき,世界をさまざまな種類のものに分類する。分類の境界線をどこに引けばよいかよく分からなかったり,ある領域の属性を誤って別の領域のものと判断してしまったりすると,超自然的な思考を持つようになる。たとえば,おもちゃ(物理的属性)は夜になると動き出して(生物学的属性),感情(心理的属性)も持つようになると子どもが考えているなら,これは物事の自然な秩序に反することだ。思考が人の心から心へと伝わると思っているなら,思考とは何か,どこから生まれてくるのかを誤解している。幼い心で分類したカテゴリーの属性が一緒くたになってしまうと,超自然的な思考につながるのだ。動くうえに感情もある無生物ときたらマジックだ。人の心から心へと伝わる思考は別名,テレパシーという。
ブルース・M・フード 小松淳子(訳) (2011). スーパーセンス:ヒトは生まれつき超科学的な心を持っている インターシフト pp.161-162
(Hood, B. (2009). Supersense: Why We Believe in the Unbelievable. London: HarperCollins.)
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