生来,世界を理解しようとする私たちは,存在すると信じるありとあらゆるカテゴリーに世界を分類する。自然界に構造を探し,自然物をさまざまの集団にまとめる。そうすることで,ある集団の構成員は,別の集団のそれと比較すると,大部分の特徴を同じくしていると認識するのである。ところが,自然界の分類を進めていくうちに,どのカテゴリーにもしっくり納まらない構成員がいることに気付く。不浄な動物と奇形を持つ人間は自然物の秩序を犯すものだ。そして,その秩序は,私たちが発達期にある子どものうちに,直感的生物学の一環として築き上げるものなのである。
ブルース・M・フード 小松淳子(訳) (2011). スーパーセンス:ヒトは生まれつき超科学的な心を持っている インターシフト pp.220
(Hood, B. (2009). Supersense: Why We Believe in the Unbelievable. London: HarperCollins.)
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