それでは,子どもたちはいつ,どこから,生物学の知識を仕入れるのだろう?ハーバード大学の心理学者スーザン・ケアリーが主張するところによると,子どもたちは生物の理を理解するまでには比較的長い時を要する。鳥と飛行機,犬と猫を選り分けられるとはいえ,その類の分類は単純なパターンを発見しているにすぎず,生物学を深く理解していなくてもできることだそうだ。生物について理解するには,生命とは生存している状態であること,それには目に見えないプロセスが伴うことを正しく認識しなければならない。ケアリーの推定によると,生きているとはどういうことかを子どもたちが理解し始めるのは,6歳ないし7歳になってからである。
ブルース・M・フード 小松淳子(訳) (2011). スーパーセンス:ヒトは生まれつき超科学的な心を持っている インターシフト pp.221
(Hood, B. (2009). Supersense: Why We Believe in the Unbelievable. London: HarperCollins.)
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