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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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もっとも複雑な脳をもつ動物がもっとも凶悪な行動をする

 動物の暴力が発生するわけはわからないが,研究文献に目を通してショックを受けるのは,もっとも複雑な脳をもつ動物が,もっとも凶悪な行動にもかかわっているという事実だ。動物と人間は複雑な脳をもった代償をはらっているのだろう。ひとつには,複雑な脳では,接続ミスが発生することが多く,ミスから凶悪行為が生まれるのかもしれない。もうひとつ考えられるのは,脳が複雑になるほど行動の幅が広がるので,複雑な脳をもつ動物は新しい行動を自由に発達させ,その行動はいいものだったり,悪いものだったり,その中間だったりすることだ。人間は大きな愛情を注ぎ,身を挺することもできるが,同時にきわめて冷酷にもなれる。たぶん,動物も同じだろう。

テンプル・グランディン&キャサリン・ジョンソン 大橋晴夫(訳) (2006). 動物感覚 アニマル・マインドを読み解く 日本放送出版協会 pp.204.
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