日本の一般の家庭では,イヌをつなぐということに無頓着すぎるのではないか,と思います。2mにも満たないような鎖に長時間つながれているイヌを目にすることがありますが,このようなことは改めるべきです。
ドイツでは,イヌの住環境についての適切な配慮が法律で定められています。イヌをつなぐことをあまり是としないドイツですが,犬保護法とでも言うべき『Tierschutz-Hundeverordnung』には,「鎖の付け根は固定せずに,最低でも6m以上のレールに取り付けて,すべりを良くすること」「鎖の長さは横方向に最低でも5m動けるようにすること」「イヌが自由に小屋に出入りでき,横たわったり方向を変えたりすることができること」と明記されています。日本とドイツでは住環境がちがいますが,一つの目安として参考にするといいでしょう。
堀 明 (2011). 犬は「しつけ」でバカになる:動物行動学・認知科学から考える 光文社 pp.196-197
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