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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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旧ソ連の暮らしやすさ

 旧ソ連は,ある面では,驚くほど暮らしやすかった。何かうまくいかないことがあると,自分以外に攻めるべきモノや人があったからだ。諸悪の根源は共産党だ。チェスの選手ですら,共産党を悪者にした。選手権や試合は「党のお気に入り」に捧げられていると信じられていたからだ。言うまでもないが,こうした考え方の弊害として,国民の多くが,政治的抑圧を受け入れ,歓迎しさえするようになった。
 能力主義を標榜する資本主義経済では,業績が悪かったとき,同じ言い訳はしない。うまくいかなかったときには,良くも悪くも,競争相手より劣っていたのだと思うように仕向けられている。自分のためになる物語を強化するには,自分を欺くに越したことはない。

タイラー・コーエン 高遠裕子(訳) (2009). インセンティブ:自分と世界をうまく動かす 日経BP社 pp.171-172
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