忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

内面の美

 現在,1日に2800万のアメリカ人がプロザックなどの抗うつ剤を服用している。月経前症候群(PMS)の症状を緩和するからと言われてこうした薬——SSRI(選択的セロトニン再取り込み阻害薬)——を服用する女性がいる。絶対に憂うつになったり疲れたり落ち込んだりしたくないというだけの理由で,SSRIを服用する人がいる。対人恐怖症があって人と打ち解けにくいためにSSRIを服用する人もいる。SSRIは自尊心——毎度おなじみ『エクストリーム・メイクオーバー』の決まり文句——を得るための手段となった。そして,人間行動における正常な範囲に収まる程度のちょっとした心理的症状を軽減しようとしてSSRIを服用する人は数百万人にも上る,と多くの研究者は論じている。
 つまり,これは内面を美しくする手段である。

アレックス・クチンスキー 草鹿佐恵子(訳) (2008). ビューティー・ジャンキー:美と若さを求めて暴走する整形中毒者たち バジリコ pp.114-115
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]