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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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スペック評価

 コモディティとは前述したように,「スペックが明確に数字や言葉で定義できるもの」という意味である。ここの商品の性能自体が高いか低いか,品質が優れているかどうかは,関係がない。
 人間の採用においても同じことだ。学歴が博士課程の人を募集するのであれば「博士」というスペックで,もしくは六大学以上の学歴でTOEICが900点以上というスペックで募集をかける。そうすると,そこに集まった人は「みな同じ」価値しかない。そこで付加価値が生まれることはないのだ。
 業務マニュアルが存在し,「このとおりに作業できる人であれば誰でも良い」という仕事であれば,経営者側にとっての関心は「給料をどれだけ安くできるか」という問題になる。
 こうして,いかに人を買い叩くか,という競争がグローバル市場で行われ,ホワイトカラーの労働力そのものがコモディティ化してしまった。そのため,今の社会は構造的に「高学歴ワーキングプア」を生み出す仕組みになっているのである。

瀧本哲史 (2011). 僕は君たちに武器を配りたい 講談社 pp.36
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