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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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好戦的革命活動家

 学界に友人が少なく,その分野でまだ高い評価を得ていない立場ではけっしてしてはならないことを,ラインはことごとくしてしまっていた。さらに悪いことに『超感覚的知覚』は,定評のある学術系出版社からではなく,ボストン心霊研究学会から発行されていたのだ。とどめは,彼の確率の使い方に議論を呼ぶ点が多すぎて,心理学者,数学者,統計学者に,いわば何十年分もの議論の材料を提供してしまったことだった[使いかたが誤っていたのではなく,新しい分析法が多くの科学者になじみがなかったということ]。しかし学界での議論は,逆にラインを勢いづかせただけだった。「彼は正論を貫くタイプでした」と,ルイは夫について書いている。ラインは好戦的な改革活動家だったのだ。

ステイシー・ホーン ナカイサヤカ(訳) 石川幹人(監修) (2011). 超常現象を科学にした男:J.B.ラインの挑戦 紀伊國屋書店 pp.79
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