結局どこの大学でも,心理学,経済学,経営学といった隣接領域の教員を拝み倒したり,キャリアセンターの者が職員教員のような形で授業を受け持ったり。そして,それでも絶対的に教員数は足りず,相当数のコマを先述の「業者」の関係者とか,ブランド企業をリタイアした人事経験者とかに任せることになった。
隣接領域の教員担当の場合には,単にキャリア教育の名がついた各専門の授業になりがちだ。元人事や元エリートビジネスマンの授業は。「社員時代の自慢話や偉そうな説教ばかり」と学生の不満が噴出しがちである。挙句の果てには,学生から「これが大学教育ですか?」と心配までされる始末である。
私からすれば,まあ,どちらも予想できた話で,学生には「単位を落とさない程度に,適当にね」と小声でアドバイスするしかない。
沢田健太 (2011). 大学キャリアセンターのぶっちゃけ話:知的現場主義の就職活動 ソフトバンク クリエイティブ pp.40
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