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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ビジネスマンは職人

 要は,ビジネスマンとは,各業界に細分化された「職人」でしかないということなのだ。これを「ビジネスマン」と一言で括るから汎用性が広く思えて,勘違いをしてしまう。
 職人の世界を想定すれば,誰もこんな勘違いはしないだろう。たとえば,「器職人」という分類に入るからといって,陶磁器職人が漆器職人へとなりかわることなど,不可能だと皆わかっている。もう少し細かく言えば,同じ陶磁器職人でも,磁器から陶器に移るのは難しい。これと同じ。銀行も商社もメーカーも高度な職人であり,熟練に15年はかかる。それを40歳近くになってから宗旨変えすることなど難しい。
 つまり,スペシャリティを磨いたからといって,自由に次から次へと会社を選べるなどということは(40歳近くにもなれば)ほとんどあり得ないことなのだ。

海老原嗣生 (2011). 就職,絶望期:「若者はかわいそう」論の失敗 扶桑社 pp.105
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