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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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貧弱な時代

 「我々は,動物学的に言えば,極めて貧弱な時代に生きている」と,ダーウィンとともに生物進化のメカニズム解明に貢献したウォーレスは述べている。現在のアメリカ大陸の動物相(ある地域に生息している動物の種類)はアフリカに比べて貧弱だが,過去にはそうでなかった。クローヴィス人たちは,現在でもいるバイソン,オジロジカ,トナカイ,イワヤギ,オオカミなどのほか,ゾウ(マンモスとマストドン),ウマ,ラクダ(キャメロプス),剣歯ネコ(スミロドンなど),クマ(アークトドゥスなど)などがいる環境に暮らしていた。そして南アメリカにも,ゾウ(マストドン),ウマなどのほか,オオナマケモノ(ミロドンやメガテリウムなど),巨大アルマジロ(グリプトドンなど)などがいた。ところが北アメリカでクローヴィス文化が終焉を迎えた1万3000年前,そして中央・南アメリカでもおそらく同じころに,こうした大型哺乳動物たちが,姿を消してしまうのである(ただし一部の動物たちは1万年前ごろまで生き残っていた)。北アメリカでは,実に31属の大型草食動物が絶滅したとされている。

海部陽介 (2005). 人類がたどってきた道:“文化の多様化”の起源を探る 日本放送出版協会 pp.268
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