忍者ブログ

I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

[PR]

×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

自制心を失う理由

 正常な人がときとして自制心を失うのは,次のような,私たちの認知にかかわる数々のクルージが相俟って作用するのが原因である。(1)不器用な自制心装置(一時的な怒りに任せて反射型システムに支配権を渡してしまう)。(2)確証バイアスの狂気(自分がいつでも正しい,またはほぼ正しいと私たちに思わせる)。(3)確証バイアスの邪悪な従兄弟である「動機づけられた推論」(たとえ間違っていたとしても,自分の信念にしがみつく)。(4)記憶の文脈依存性(誰かに腹を立てていると,過去にその人に腹を立てた別の理由を思い出す)。要するに,これらの理由で「熱い」システムが「冷たい」理性を支配するままにおかれるのである。

ゲアリー・マーカス 鍛原多恵子(訳) (2009). 脳はあり合わせの材料から生まれた:それでもヒトの「アタマ」がうまく機能するわけ 早川書房 pp.226
PR

TRACKBACK

Trackback URL:

bitFlyer ビットコインを始めるなら安心・安全な取引所で

Copyright ©  -- I'm Standing on the Shoulders of Giants. --  All Rights Reserved
Design by CriCri / Photo by Geralt / powered by NINJA TOOLS / 忍者ブログ / [PR]