これは特に職場でのことになるが,もし妄想性の性格の人があなたのことを敵だと確信してしまったらかなり面倒なことになる。というのも,厭いてはあなたのしていることを注意ぶかく観察し,あなたが少しでもミスを犯そうものなら,大喜びでそれを利用して,あなたを非難する材料に使おうとする可能性があるからだ。したがって,そういった状況に陥ったら,失言はもちろん,あげ足をとられないように言葉の端々にまで気を配らなければならない。妄想性の性格の人とつきあうことは,言葉を慎重に選び,失言を避けるいい訓練にもなるのである。
フランソワ・ルロール&クリストフ・アンドレ 高野 優(訳) (2001). 難しい性格の人との上手なつきあい方 紀伊國屋書店 pp.77
(Lelord, F. & Andre’, C. (1996). Comment gérer les personnalités difficiles. Paris: Editions Odile Jacob.)
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