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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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色への反応

 私は自分の研究で,アカゲザルが色のついた光に,一貫した強い感情反応を示すことを明らかにした。たとえば,赤い光の降り注ぐ部屋にアカゲザルを入れると,不安そうで落ち着かなくなり,光の色を青に変えると,かなり穏やかになる。好きなほうを選ばせると,赤の部屋より青の部屋を圧倒的に好む。
 人間は(そして,ついでに言えば,ハトも),色のついた光におおむね同じような反応を示す。私たちは,赤の感覚は強烈で,熱く,刺激的で不穏と評する。赤い光は生理的な興奮状態を引き起こし,青い光はその逆の効果を持つことがわかっている。そして,これは生後わずか15日の赤ん坊にも当てはまる。実験では,被験者は青い部屋よりも赤い部屋のほうが暖かく感じ,時間は速く過ぎるように思え,反応時間が短くなる。


ニコラス・ハンフリー 柴田裕之(訳) (2006). 赤を見る 感覚の進化と意識の存在理由 紀伊国屋書店 p.26
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