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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ネガティブ感情の推進力

 失敗時には当然,ネガティブ感情が,成功時にはポジティブ感情が伴っていようが,この結果はネガティブ感情が生起する方がやる気は高まることを暗示していよう。それゆえ,ネガティブ感情の強さこそが次の推進力としての働きをすると考えられる。このことは,多くの人々が日常的には内心,感じていることと思われる。
 しかし,このようなネガティブ感情がやる気を引き出すことをこれまで心理学ではほとんどとりあげていない。品格のあるアカデミックな研究の世界で世俗的で品がない,悔しいとかリベンジという感情を扱いにくかったことがあるのかもしれない。しかし,だとすれば学問の世界で真実を追求してきたことにはならない。動機づけ研究にこのようなネガティブ感情を組み入れていくことは必須であると考えられる。

速水敏彦 (2012). 感情的動機づけ理論の展開:やる気の素顔 ナカニシヤ出版 pp.106-107
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