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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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ナルシシズムの誤解

 ナルシシズムに関する多くの情報は,ナルシシストは本当は自尊心が低いという誤解がもとになっている。あるインターネットのサイトには,ナルシシストは「本当は自尊心が低く,不安に苛まれている。ナルシシストが何においても完璧な人間だという誇大な自己像をつくり出すのは,この不安感ゆえである」と書かれている。『ニューヨーク・タイムズ』紙の掲示板には,「ナルシシストに対応するには,『自我』の大きさが自尊心の高さに反比例することを覚えておくとよい。ナルシシストは心の奥深くでは非常に不安を感じ,自分に満足していない。このような問題から人はナルシシストになっていくのだ」という書き込みもあった。多くの人が,不安感がナルシシズムと自信の決定的な違いだと考えている。しかしこの考え方は,矛盾し合う2つの事柄を同時に認めるようなものだ。自分を褒めてよい気分になっても,不安を感じないかぎり,ナルシシズムではないということなのだから。

ジーン・M・ドゥエンギ/W・キース・キャンベル (2011). 自己愛過剰社会 河出書房新社 pp.36
(Twenge, J. M., & Campbell, W. K. (2009). The Narcissism Epidemic: Living in the Age of Entitlement. New York: Free Press.)
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