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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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目的は醜態

 かれらのただのサラリーマンという人生行路からみると,教養など無用な文化である。教養はもはや身分文化ではない。かれらはこういいたかったのではないか。「おれたちは学歴エリート文化など無縁のただのサラリーマンになるのに,大学教授たちよ,おまえらは講壇でのうのうと特権的な言説(教養主義的マルクス主義・マルクス主義的教養主義)をたれている」,と。かれらは,理念としての知識人や学問を徹底して問うたが,あの執拗ともいえる徹底さは,かれらのこうした不安と怨恨抜きには理解しがたい。だから運動の極点はいつも教養エリートである大学教授を断交にひっぱりこみ,無理難題を迫り,醜態をさらさせることにあった。

竹内 洋 (2003). 教養主義の没落 中央公論新社 pp.210-211
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