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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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個性とは

 個性とは,元来これ以上分析できないものの意であるという。ヨーロッパでは,このような人間の総体としての独自性や統一性は自明の原理とみなされ,すべての性格学説に多少とも内包されている。この観念の具象化の典型がいわゆる類型学である。したがって,研究の手法も,あるがままの全体を直観的に把握しようとする了解心理学的方法が根強く信奉されている。一方,アメリカ的学説には,行動主義に典型的に認められるような要素主義が強いから,したがって分析と総合という科学主義の正当な手法が盛んにとりいれられることになる。後述の特性論にみる諸特性の列挙,因子分析によるパーソナリティ次元の究明などはその好例をなす。アメリカのパーソナリティ研究は,実験心理学との結び付きが相対的に強いといえるだろう。

藤永 保 (1991). 思想と人格:人格心理学への途 筑摩書房 pp.28
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