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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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当時の責任

 人口構成が若く,経済成長が著しい高度成長時代には,将来の世代ほど経済状況が良くなりますから,負担を将来の世代に安易に先送りして,その時代の高齢者に大盤振る舞いをしようという政治判断がされやすいのです。
 また,賦課方式は,年金だけではなく,医療保険や介護保険にも及んでいます。このうち,医療保険については,設立当時はまだ高度成長時代ですから,賦課方式を採用したのはある程度,やむを得ない面があるかもしれません。しかしながら,介護保険については,少子高齢化が急速に進んでいる2000年に設立されたのですから,賦課方式の採用はまったく理解不能であり,ほとんど正気の沙汰ではありません。安易な財政方式を選んだ当時の政府,厚生労働省の責任は非常に重いと言えるでしょう。

鈴木 亘 (2010). 財政危機と社会保障 講談社 pp. 120
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