コレクターにはあらゆるタイプと年齢の人が含まれる。専門家によれば,ほとんどの子供はモノを集め,ときにはそれが3歳から始まることもある。その頃の子供が所有を表す代名詞「ぼくの」「きみの」を理解するようになるのは偶然ではない。興味深いことに,子供は「ぼくの」を「きみの」よりも早く使うようになるようで,それは2歳から2歳半くらいのことだ。「きみの」が使えるようになるのは,相手がすでに何かを持っているのだから「ぼくの」持ち物を脅かしてはならないと,確認するための場合が多い。
一般的に,何かを所有できると考えるためには,自分についての高度な理解がなければならない。子供たちが初めて「ぼくの」と口にするときは,物理的に何かを手に入れようとする行動を伴うことが多いが,成長するにしたがって,誰かと共有しようという行動が見られるようになる。一方,2歳以下の子供のほとんどでは,所有についての明らかな理解は見られない。
ランディ・O・フロスト ゲイル・スティケティー 春日井晶子(訳) (2012). ホーダー:捨てられない・片付けられない病 日経ナショナルジオグラフィック社 pp.72-73
(Frost, R. O. & Steketee, G. (2010). Stuff Boston: Houghton Mifflin Harcourt)
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