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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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21グラム

 マクドゥーガルの発見が1907年に『ニューヨーク・タイムズ』に掲載されたとき,みずからも医師であるオーガスタス・P・クラークが,舞台に登場した。彼は,人が死ぬ瞬間には肺が血液を冷やせなくなるため体温が急激に上昇する。その結果生じた発汗がマクドゥーガルの言う21グラムの体重減少につながったことは,容易に想像がつくと指摘した。クラークはまた,犬には汗腺がない(そのためいつも口をハアハアさせて放熱する)ので,死の瞬間に体重が変化しなかったのも当然であるとした。そんなわけでマクドゥーガルの発見は,「事実でないのはほぼ確実」というレッテルとともに,科学界の下手物の1つとして片付けられることになった。

リチャード・ワイズマン 木村博江(訳) (2012). 超常現象の科学:なぜ人は幽霊が見えるのか 文藝春秋 pp.65
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