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I'm Standing on the Shoulders of Giants.

読んだ本から個人的に惹かれた部分を抜き出します。心理学およびその周辺領域を中心としています。 このBlogの主な目的は,自分の勉強と,出典情報付きの情報をネット上に残すことにあります。書誌情報が示されていますので,気になった一節が見つかったら,ぜひ出典元となった書籍をお読みください。

   

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コロコロ変わる数字に翻弄される

 体格指数(BMI)の調査結果が発表されるたびに,どのくらいを肥満とし,どのくらいをやせ型とするかが,必ず議論となります。
 1999年まではBMIが26以上を肥満としていましたが,2000年の肥満学会で25以上を肥満と改めました。このように,正常の限界を変えて厳しくするのは,最近の学会の傾向と言ってもよいでしょう。その原因の1つには,なるべく病気の可能性を自覚させようという考えもありますが,同時に,ある病気がこんなに多いのだ,政府ももっとこの分野に注目して,予算を増やすようにという示威行為の場合もあります。
 コレステロール値の正常範囲の上限も,以前は240でしたが,次第に下がり,今は220となっています。
 いったい,「正常の範囲」をこんなに簡単に変えてよいものでしょうか。そもそも「正常の範囲」とは,何を表しているのでしょうか。

高田明和 (2001). 「砂糖は太る」の誤解 科学で見る砂糖の素顔 講談社 p.56
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